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『中学聖日記』③ ほかのみんなの恋愛ストーリー(ネタバレ)・感想

主人公2人の恋愛のまわりに、それに翻弄される恋愛がたくさんありました。

以下ネタバレ

 

 

◇晶と岩崎るな

これが実は一番現実的な恋愛なんじゃないかと思いました😳

前回の記事に書いた通り、ドラマでは、ずっと大好きだった人と結ばれたり、毛嫌いしてた人と恋に落ちたりばかりで、主人公の美男美女がめでたく結ばれていきます。だけど実際はそんなにうまくいきませんよね。

だからこそ、視聴者が一番感情移入できるのってここなんじゃないかしら。

正直わたしが一番語りたいのはここです。この話だけで記事一つ書きたいくらいです😳

 

るなはうるさいくらいにぐいぐいアピールします。いくらかわいくたって、こんな女の子嫌だ…って思っちゃうくらいに。

よく言えるなあって思うようなセリフも、どストレートな感情表現も、びっくりする。嫌いになりそう。

だけどなぜか嫌いになれない。なんでだろう、なんか見ていて悲しいんです。

自信に満ちた強気のセリフも、どうしてもそのまま受け取れない。言えば言うほど、自信のない自分に言い聞かせている感じが伝わってきてしまう。

るなは自分のかわいさをわかっているし、それをもってしても晶を振り向かせられない悲しみも知っている。

 

一番リアルだった。

振り返ってくれない片想いの人に、こんなに素直に自分の気持ちを伝えられたらいいのに。だけど伝えてもきっとこうやってうまくいかないままなのかもしれないな、って、もうリアルに過去の自分を投影してしまうような。

 

あの花火大会に際しては、なんと黒岩と一緒に行くために聖の電話番号を使うのです。親の緊急連絡先から仕入れた聖の番号を餌に、「末永の電話番号ほしい?私と花火大会一緒に行ってくれたらあげるよ。因みに浴衣ね」と。

だから二人は花火大会デートをしていたわけですが、るなは浴衣なのに、約束したはずの晶は私服。デートなのに晶は心ここに在らず。

相手が好きな女性の情報と引き換えに形だけのデートをしてもらうなんて、なんて皮肉なことでしょう。花火デートは達成できたけれど、るなはさぞ虚しくて辛かったことでしょう。

でも、そんな虚しさが想像できなかったるなではありません。わかってたんです。わかってて、それでも、聖の電話番号のためだとしても、晶が自分と浴衣で花火デートしてくれたら嬉しいと思ったんです。良い雰囲気でデートしてみたら、ついに何かにつながるかも、いつもと違う雰囲気のるなを間近で見て、ついに聖よりこっちを見てくれるかも、と。

 

本当に好きだから、大好きな人だから自分の全てを差し出せる。るなは身も心も全て捧げてました。わかる、もうあなたの心を繋ぎ止めておけるなら、純粋な恋愛感情じゃなくても何が目当てでももうなんでもいい、あなたのためなら何でも捧げられるという気持ち。わかるよ、笑。

 

だけど…現実は甘くないんだよね。どんなに可愛くしても、どんな言葉をかけても、全てを差し出しても、振り向いてくれない人は振り向いてくれない。相手の心までは強引にこちらを向かせることはできないのです。

 

3年後、高3になって同窓会で3年ぶりに晶とるなが再開します。そこで、るなは行方不明になっていた聖の現在の居場所を知ります。

久々に集合した仲良し4人組で、イベントに行こうということになりますが、その日はるなと晶しか予定があわず。じゃあいいや、とるなが諦めると、なんと晶から「じゃあ二人で行けばいいじゃん」と言い出すのです。

これにはびっくりのるな。そりゃ、ついにいけるのかな、と思っちゃうよね😢

実際にデートすることになり、そのままるなからホテルに誘います。

 

「こっちは現役の女子高生だよ?末永なんかに負けるわけない」そんな自信を覗かせるるなは、ついに晶にも聖の居場所を教えようとします。

「黒岩は、末永の居場所知ったら行っちゃうから教えちゃダメ」と説得する周りを押し切り、「そんなのアンフェア。ちゃんと知った状態でこっちに来て欲しい」と正々堂々と勝負に出ますが、結局晶はみんなの予想通り、るなとのデートを投げ出して聖の元に向かいます。

 

◇聖と勝太郎さん

学生時代から付き合い、婚約し、両家顔合わせまでたどり着いていた。

だが、形式上どんどん進んでいく中で、お互いに相手への不満や不信感を隠し切れなくなっていき、最後は決別する。

勝太郎のことを、「一緒にいると、上へ上へと引き上げられる」と表現する聖。

だが、その心はすでに晶の方を向き始めていた。

結婚の挨拶の時に「勝太郎は商社勤務ですから今後は海外出張も多いので、お仕事はお辞めいただかないと…」という勝太郎の母に同調する聖の母。

聖への愛もあるしっかりした母ではあるが、母はこんな良い条件の相手なんてまたと現れないんだから、多少のことは犠牲にしても結婚してもらいなさい、という考えだった。

しかし母が思っている以上に、聖は教師という仕事に本気。結婚のために叶えたばかりの夢を捨てるということにも聖は結局的になれなかった。

 

一方で勝太郎の方は絵に描いたようなエリート。それを無意識的にだが自分でもわかっていたから、実は亭主関白的な側面もある。聖が仕事を辞めるかどうかに関しても、親たちのように直接否定することはなくてもなかなか自分の思い通りにならない聖に剛を煮やしていたところはある。

結婚間近でありながらどことなく距離を感じさせる聖に、男がいるのかと湧き上がる不信感を押し殺していた。

早い段階で婚約破棄となる。

その後、勝太郎は原口さんと付き合うが、聖のことがいつも気にかかっている。

 

◇勝太郎と原口さん

いつも勝太郎の恋愛相談に乗っていた原口さん。

二人で海外出張に行った際には、ぐっと距離を縮めて来た。

 

聖に会ったこともあれば、婚約破棄となったことも知っている。

ある日の仕事終わり、帰ろうとしている原口さんは突然勝太郎に手を引かれて誰もいない会議室へ連れ込まれ、キスをされる。

ちょっと!と語気を荒げて拒む原口さんだが、次の瞬間「二番手なんて嫌だから」と受け入れ、熱い口づけを交わす。

そして2人は付き合うことになるが、聖と晶の問題が再燃すると勝太郎の元にも関係者から連絡が来ることで、どうしても巻き込まれてしまう。その度に聖を叱ったりと奔走する勝太郎に対し、原口は嫉妬。

忘れられていないのね、と原口は勝太郎をふるが、その後に妊娠が発覚。